お知らせ
2025/10/13 2025/10/16

【相続放棄】債権者からの手紙にご注意ください~第三順位の相続人がおじやおばの負債を背負わないため~

ある日突然、見知らぬ親族の負債があなたに?

ある日突然、面識のないおじ様やおば様(被相続人の兄弟姉妹)の債権者と名乗る者から、借金の請求書や通知が届くことがあります。驚かれるかもしれませんが、この通知は、あなたが故人の相続人となった可能性を示すものです。

相続の順位が繰り上がった可能性

この状況は、本来の相続人である配偶者、子、父母といった先順位の相続人全員が、多額の負債を避けるために「相続放棄」を行った結果、民法が定める第三順位の相続人であるあなた様(甥・姪を含む)に、最終的に相続権が回ってきたために生じます。なお、おじ様やおば様に子や配偶者がいない場合にも、同様の相続は生じます。

債権者は、あなたが新しい相続人となったと判断したため、あなたに対して負債の支払いを求めているのです。

その手紙を無視すると「負債(と資産)を相続」することになります

仮にその債権者があなたを相続人として請求している場合、その手紙を無視して3ヶ月の熟慮期間を過ごしてしまうと、おじ様やおば様のプラスの財産である資産だけでなく、負債も負うことになります。

民法上、相続人が「相続の開始を知った時から三箇月以内」に何の行動も起こさなかった場合、または相続財産の一部を処分するなど一定の行為をした場合、「単純承認」をしたとみなされます(民法第921条2号及び同条1号)。

単純承認をした場合、あなたは故人の権利と義務を無限に承継することになり(民法第920条)、結果として、おじ様やおば様が抱えていた負債(借金や未払金など)をすべて相続し、全額を返済する義務を負うことになります。相続は負債だけでなく、資産も承継しますが、他の相続人が相続放棄をしている状況下では、負債を上回る資産(プラスの財産)が存在する可能性は極めて低いと推測されます。

負債の支払義務を免れる方法

このようなケースで負債を相続しないための方法は、家庭裁判所に「相続放棄の申述」を行うことです。

相続放棄が正式に受理されれば、あなたは「初めから相続人とならなかったものとみなされ」(民法第939条)、故人の負債に対する支払義務を法的に免れることができます。

債権者からの手紙が届いた場合、その到着日から熟慮期間のスタートである3か月の期限が始まったと判断される可能性が高いです。

もし、債権者からの手紙が届いた場合、自分には関係ないと考えないでください。決して債権者からの通知を無視せず、期限が過ぎる前に、弁護士などの専門家にご相談いただくことを強くお勧めいたします。

桜川法律事務所 弁護士 藤井宏治

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