【事案の概要】
ご依頼者様は、停車中に後方からの追突事故に遭い、首などに強い痛みやしびれなどの症状が残ってしまいました。しかし、過去に発生した別の交通事故において、同一部位(首)で後遺障害14級の認定を受けていた経緯がありました。
自賠責保険の制度上、同一部位に症状が残った場合、過去の等級よりも症状が悪化(加重)していなければ新たな後遺障害としては認められず、同じ等級であれば、非該当になります。そのため、今回の事故による症状は「加重障害に該当しない」ことを理由に、自賠責保険では「非該当」と判断されてしまいました。
【裁判例を調査したうえでの方針決定】
自賠責保険では否定されてしまった事案ですが、裁判実務では、過去の事故での症状が今回の事故時点ですでに消失・完治していれば、今回の事故による新たな後遺障害として損害賠償が認められる可能性があります。実際に、過去の裁判例(横浜地裁平成26年8月28日判決や、札幌地裁平成31年1月11日判決など)においても、過去の事故で14級が認定されていたことを理由に、自賠責保険では非該当とされたケースで、訴訟で改めて14級相当の後遺障害が認定されています。そこで当事務所では、ご依頼者様が被害の実態にあった適正な賠償を得るため、訴訟を提起しました。
【交通事故被害に精通した専門医と連携して作成した鑑定意見書】
裁判では、今回の事故が極めて強い衝撃であったことや、事故前後でのMRI画像上の明らかな変化が生じていることなどを丁寧に主張しました。さらに、自賠責保険の定型的な書面判断を覆すため、当事務所が日頃から連携している交通事故被害に精通した専門医の協力を仰ぎました。画像所見や診療録に基づく精緻な鑑定意見書を作成していただき、裁判所に証拠として提出しました。
【依頼者様と二人三脚で行った「症状消失」の立証】
本件で特に重要となったのは、「前回の事故から今回の事故までの間に、過去の症状が完全に消えており、日常生活に支障がなかったこと」を立証することでした。
この点について、ご依頼者様は諦めることなく、以前の事故後から今回の事故に遭うまでの間、患部に痛みを感じることなく日常生活や趣味を問題なく送れていたことを裏付ける客観的な記録など、症状が完治していたことを示す事実や証拠を、私と一緒になって懸命に探し出してくれました。
専門医の鑑定書を用いた医学的な立証と、ご依頼者様にご協力いただいた症状消失の事実立証が功を奏し、訴訟の結果、裁判官から自賠責保険では「非該当」とされた部分について14級相当であることの心証が示され、無事に和解を成立させることができました。
まさに、ご依頼者様と弁護士の「二人三脚」で勝ち取った事案と言えます。
【弁護士からのコメント】
自賠責保険の判断を訴訟で覆し、後遺障害の存在を前提とした賠償を獲得することは、実務上非常にハードルが高いとされています。本件のように訴訟を通じて14級相当の認定を勝ち取り、ご依頼者様にとって適正な賠償額の実現につなげられたことは、極めて大きな成果であると言えます。このような大きな成果を勝ち取ることができたのは、ご依頼者様が私と一緒に闘ってくださったからにほかなりません。
交通事故の事案は個別性が高く、すべての事案で今回と全く同じような結果になるわけではありません。もっとも、時として、自賠責保険で「非該当」とされた場合でも、諦めずに事実を積み重ねることで道が開けることがあります。
当事務所では、被害者の方の実情に合った解決を目指し、適正な主張立証のために高度な医学的知見が必要となる場合には、交通事故被害に精通した専門医とも連携を図りながらサポートいたします。
交通事故の後遺障害や保険会社の対応でお悩みの方は、どうかお一人で抱え込まずに当事務所までご相談ください。
【交通事故被害でお悩みの方へ】
当事務所では、筑西市、下妻市、石岡市、笠間市など、桜川市周辺地域の方だけではなく、茨城県全域の交通事故に対応しています。交通事故被害でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。


