交通事故に遭われた兼業主婦(パート勤務等)の方から、「仕事は数日しか休んでいないから休業損害は数万円にしかならない」「仕事を休んだ分の給料しか請求できないと思っていた」というご相談を非常によくいただきます。
事故で痛みを抱えているにもかかわらず、「職場の同僚に迷惑をかけられない」「自分が休むと仕事が回らない」という強い責任感から、無理をして仕事を休まず出勤を続けられる方が多くいらっしゃいます。
しかし、兼業主婦(パート・正社員等)の方の休業損害は、現実のパート減収額だけで計算するか、法律上認められている「主婦休損(家事従事者の休業損害)」で再計算するかによって、受け取れる金額に大きな差が生じます。
📊 「半年通院・パート休業7日」の休業損害を具体的に比較
例えば、事故で首や腰を痛め(むち打ち等)、半年間通院しながらパート勤務と家事を継続したケースで試算してみます。
【前提条件】
- パート収入:年収100万円(時給1200円、1日8時間勤務)
- 実際のパート欠勤日数:7日間(8時間×7日=56時間)
- 家事の支障日数:30日
① 相手方保険会社の提示例(実際のパート減収額のみ):
【 6万7200円 】
※計算式:時給1200円 × 8時間 × 7日
② 弁護士請求基準(裁判基準・主婦休損):
【 34万4760円 】
※計算式:令和6年賃金センサス女子全年齢平均日額 1万1492円(年額419万4400円 ÷ 365日) × 30日
①と②の差額は**27万7560円(27万円以上)**に上ります。
事故の痛みで辛い中、責任感から無理をして出勤を続け、仕事の休みを数日(7日間)に抑えたとしても、家庭内で行っている掃除・洗濯・料理などの家事全般に支障(30日程度)が出ているのであれば、主婦休損として計算し直すことで、実際のパート減収額より27万円以上高い適正な損害賠償を請求することができます。
💡 なぜ、これほどまでの差が生まれるのか?
お仕事をしながら家庭の家事もこなす兼業主婦の方が行う「家事労働」は、法律上、他人に提供される労働と同等の経済的価値があると認められています。
裁判基準(赤本基準)では、主婦休損の基礎収入として厚生労働省発表の「賃金センサス(女子全年齢平均賃金)」が用いられます。この投稿時点では、**令和6年賃金センサスでは年額419万4400円(日額1万1492円)**と定められています。
兼業主婦の方の場合、実際のパート収入額(年収100万円など)と賃金センサス(年額419万4400円)を比較し、高い方の金額(賃金センサス日額1万1492円)をベースとして主婦休損を請求することが実務上認められているため、このような決定的な差が生まれます。
※なお、兼業主婦の方であっても、ご自身の実際の年収が賃金センサス(年額419万4400円)を上回る高収入(正社員や専門職等)の場合には、賃金センサスではなくご自身の実際の年収(現実の減収額)をベースとして請求することになります。
※また、家事従事者の基礎収入(日額)や算定基準、認められる家事支障日数は、年齢、家族構成、事故当時の生活実態などによって異なり、実際の解決額は個別事案によって変動します。
🛡️ 弁護士費用特約で、自己負担を抑えたご依頼が可能
「弁護士に頼むと費用が心配」という方でも、ご加入の自動車保険などに付帯している「弁護士費用特約」をご利用いただければ、相談料や着手金などの弁護士費用は原則300万円まで保険会社が負担するため, 多くの場合で自己負担は不要です。
また、ご自身名義の自動車保険だけでなく、ご家族が加入されている保険(自動車保険、火災保険、クレジットカード付帯の特約等)が使えるケースも多くあります。一度保険内容をご確認ください。
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当事務所は桜川市にあり、お隣の筑西市をはじめ、下妻市、結城市、石岡市、笠間市、八千代町、古河市、真岡市等から多くのご相談をいただいております。
通院を続けながら「パートの給料補償しか出ないと言われた」「責任感から仕事を休めずにいるが家事も辛い」とお悩みの方は、抱え込まず、一度ご相談ください。
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